当社は、利用者様・ご家族様・関係機関・お取引先の皆様から寄せられる正当なご意見、ご要望、苦情を大切にし、事実を確認したうえで誠実に対応します。一方で、要求の内容や手段、頻度、時間、場所等が社会通念上許容される範囲を超え、職員の就業環境、安全又は尊厳を害する言動については、カスタマーハラスメントとして職員個人に抱え込ませず、法人として組織的に対応します。
基本姿勢
利用者様の権利を守ることと、働く職員の安全・尊厳を守ることは、いずれも良質な支援を継続するために欠かせない責務です。当社は、正当なご意見や苦情には真摯に向き合う一方、職員が危険、恐怖、強い心理的負担を感じる状況を「福祉・介護だから仕方がない」として放置しません。
カスタマーハラスメントの考え方
顧客、利用者、家族、取引先、関係機関その他当社の事業に関係する方の言動のうち、職員が従事する業務の性質その他の事情に照らして社会通念上許容される範囲を超え、その結果として職員の就業環境が害されるものを対象とします。単に不満があること、苦情を申し出ること、説明や改善を求めることだけでカスタマーハラスメントと判断することはありません。
当社の判断区分
当社は、事実関係、要求内容、言動の態様、頻度、継続時間、場所、これまでの経過、職員への影響等を総合的に確認し、概ね次の4段階で判断します。
- 適切・正当:サービス上の不備への指摘、契約内容への質問、状況変化に伴う一般的な変更要望等。通常の苦情・相談・改善対応として扱います。
- 過剰・境界領域:正当な不満を背景としつつも、要求の頻度、時間、表現方法等が行き過ぎている状態。組織として対応方法や連絡条件を明確にします。
- カスタマーハラスメント:人格否定、暴言、不当要求、長時間拘束、執拗な連絡等、職員の就業環境を害する行為。法人として明確に拒否し、職員個人による対応を継続させません。
- 重大・犯罪行為:暴力、生命・身体への脅迫、凶器の誇示、器物損壊、つきまとい等、安全を直接脅かす行為。対応を直ちに終了し、安全確保と警察等への連携を優先します。
正当なご意見・苦情への対応
当社に落ち度や不備がある場合は、迅速に事実を確認し、必要な謝罪、説明、原因究明、是正及び再発防止に取り組みます。制度や契約の内容に関するご質問、支援内容の見直しに関する相談等も、通常の業務として誠実に対応します。
境界領域への対応
要求自体に一定の合理性がある場合でも、頻回な連絡、長時間の拘束、強い口調の反復、業務時間外への継続的な連絡、同一内容の執拗な問い合わせ等が続く場合は、傾聴を行ったうえで法人として対応の線引きを明示します。必要に応じて複数職員で対応し、連絡手段、対応時間帯、対応場所、窓口等を指定するとともに、対応経過を記録します。
対象となり得る行為
以下は例示であり、これらに限られません。
- 暴言、侮辱、人格否定、差別的・性的な言動
- 大声、威圧、恫喝、脅迫、土下座その他社会通念上不相当な謝罪要求
- 暴力、胸ぐらをつかむ、物を投げる、器物損壊、危険物・凶器の持込み又は誇示
- 職員を長時間拘束する行為、居座り、同一又は類似内容の執拗な電話・メッセージ
- 契約や制度の範囲を明らかに超える特別扱い、金品、慰謝料、無償対応、職員の処分等の不当な要求
- 職員個人の住所、連絡先、家族情報等を聞き出そうとする行為
- 待ち伏せ、つきまとい、私的SNSへの接触その他業務外での接触
- 職員を無断で撮影・録音し、威圧、晒し、誹謗中傷等を目的として公開・拡散する行為
- SNS、口コミサイト等での虚偽情報、実名晒しの示唆、職員個人を特定した誹謗中傷
- その他、職員の安全又は正常な業務遂行を著しく妨げる行為
重大・犯罪行為への対応
暴力、生命・身体への脅迫、凶器の誇示、つきまとい、性的な行為、器物損壊その他犯罪に該当する又はそのおそれが高い行為については、当社はその場で対応を打ち切り、職員の退避と安全確保を最優先にします。状況に応じて警察への通報、弁護士への相談、証拠・記録の保全その他必要な法的対応を行います。
当社が行う対応
状況に応じて、対応者の交代、管理者対応への切替え、電話・面談の終了、複数職員での対応、連絡手段・時間帯・対応場所・窓口の指定、訪問方法の見直し、記録の保存、関係機関との情報共有その他必要な措置を講じます。職員に危険が及ぶおそれがある場合は、相手方の同意を待たずに対応を終了し、職員をその場から退避させることがあります。
サービス提供に関する対応
福祉・介護サービスについては、利用者様の生活や支援の継続性にも十分配慮します。その上で、著しい迷惑行為が継続し、安全なサービス提供が困難な場合には、契約、関係法令、指定基準等を確認し、行政、相談支援専門員、介護支援専門員(ケアマネジャー)その他の関係機関と連携しながら、提供方法・訪問方法・担当体制・連絡方法・利用条件等の見直しを行います。それでも安全な提供が困難な場合は、必要な調整や手続を行ったうえで、契約終了を含む対応を検討します。
警察・弁護士・関係機関との連携
当社だけで安全確保又は問題解決が困難と判断した場合は、警察、弁護士、行政、保険者、相談支援専門員、居宅介護支援事業所の介護支援専門員(ケアマネジャー)その他の関係機関へ相談・通報し、必要な連携を行います。職員の安全に切迫した危険がある場合は、関係者間の調整よりも安全確保を優先します。
職員の保護
被害を受けた職員に対しては、心身の安全確保、業務からの一時離脱、担当変更、管理者によるフォロー、必要に応じた医療・専門機関への相談等を行います。カスタマーハラスメントを受けた職員に単独での継続対応を強いることはなく、相談・報告したことを理由として不利益な取扱いを行いません。
障害特性・疾病等への配慮
障害特性、認知症、疾病、精神状態その他の事情が言動に影響している可能性がある場合は、その背景を丁寧に確認し、合理的配慮、支援方法、環境調整、説明方法の工夫、相談支援専門員・介護支援専門員等との連携を検討します。特性や疾病があることのみを理由に、一律にカスタマーハラスメントと判断することはありません。
記録・社内体制・教育
事実確認、職員保護、対応の一貫性及び再発防止のため、対応経過、言動、日時、関係者等を必要な範囲で記録します。記録は個人情報保護方針及び関係法令に従い適切に管理します。また、社内の相談窓口・報告経路を整え、管理者を含む職員への周知・研修、事案発生後の迅速な確認、被害職員への配慮、再発防止を継続的に行います。
法令・指針への対応
本方針は、2026年10月1日施行の改正労働施策総合推進法及び厚生労働省のカスタマーハラスメント防止指針等を踏まえて運用します。消費者の権利、障害者差別解消法に基づく合理的配慮その他関係法令にも留意し、法令・指針・社会情勢の変化に応じて内容を見直します。
最終更新日:2026年8月8日